好奇心   

byKTA
人間の好奇心とは恐ろしいものだ
俺も何度かその好奇心の強さゆえに
とんでもない事件に巻き込まれたことがある
これはそんな俺に訪れた奇怪な事件である


その日は高校時代
いつもどおり平凡な一日だった
帰宅部だった俺は、学校からはまっすぐに帰ってきた
その日の夕食は従兄弟宅でみんな集まってのトンカツだった

俺の大好きなトンカツ、人も大勢居た

そんな時に俺の目に飛び込んできたのが
ソースだ

俺の家はいつもブルドックソースだったのだが
同じ中農でも他メーカーの物なのか見たことが無い

見たところ新品だった


このソース、いつものブルドックソースが
回して開くタイプなのに対して
このソースがケチャップ式に開くようだ

しかしケチャップと違いボトル部分は中農ソースと同じ
固めのボトルだ、テーブルにもしっかり立ってる


そこで俺は思ってしまったのだ

「これ、このままボトルを押したらソースの蓋開くのか?」


そう思ってしまった。

しかしソースは満タン、恐らくソースはテーブルに少しこぼれるだろう

しかし、この引力には逆らえない!


グググググ

握っている手に力を入れる

まだ蓋は開かない


グググググ


更に力を入れる


ポン!








俺はわが目を疑った

そしてその時テーブルについていた人の時間が止まった
たぶん俺の体感時間で5秒程
止まった時間の中で5秒と言うのも妙な話だが
とにかく5秒ほどだ


蓋は開いた
そしてソースがこぼれた

こぼれたと言うか噴いた

いや、噴いたと言うより発射した。






ソース柱が


レーザービームのように飛び出したソース
いや、これは誇張ではない
ソースビームが噴出した

揚げ玉ボンバーは無かったがソースビームは本当にあったのだ!


テーブルは飛び散ったソースで黒く染まり
手はべたべたする

みんなはまだ目を白黒させて上を見ている
そうなのだ、ソースはかなりの高さまで吹き上がった
何センチくらいかと言われると解らないが


とりあえず天井にはソースのシミを作った


まさに、大惨事
その天井のシミは最近従兄弟宅がリフォームするまで
約10年間その印をつけたままだった

本当に好奇心とは恐ろしいものだ

 

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