ドライブ伝説5

byKTA
その夜、長かった昼からの通しのバイトも終り
俺は考えていた・・・明日は休みだ

とりあえず天気を調べてみると
明日はばっちり晴れマーク
俺は、その天気予報を見たあとにはもう
バイクのキーと手にとっていた

ヘルメットを被って、ジャケットを着て
グローブをつけ
そろそろ日付が変わりそうな、そんな時間に
俺はバイクにまたがった
行き先は旭川、ただなんとなく旭川

俺は旭川まで一緒に行ってくれそうな
SINに電話をした

SIN「なした?」

KTA「今から行くから じゃ」
プツ

このとき時間は既にAM2時半ぐらいだったと思う
夏とは言え、北海道の夜はまだまだ冷える
Tシャツにジャケット1枚ではかなり寒い
SINの家に着いた頃には体の芯から冷え切っていた



当たり前のように受け入れるこいつが好きだ
その後、あまりにも寒いのでSINの家で
暖まりがてらくつろいでから
SINに一緒に行かないかと誘ってみた


「だって寒いし」とSIN

KTA「じゃあ明日の日中に出かけるか」

SIN「え・・・」

と言う感じで、SINは快く一緒に行く事を承諾してくれた
むしろ、一緒に行きたがってるSINを乗せて
旭川への旅は始まった
朝SINの家で目がさめる
SINは学校の課題をしていたらしく寝てない様子
まぁ寝てようが寝てまいが
約束したからには俺は責任を持って
旭川へつれて行くんだけどね

起きてほどなくしてから
二人は一路旭川へ向かった
走行中はジャケットを脱ぎたくなるような
暖かさで、快適に走っていた

意外にも、道は空いていて
何事も無く旭川へ到着

旭川に入って二人は何をしていたのかと言うと
早くも目的を済ませたように
コンビニの前でぐだぐだしていた

KTA「なぁSIN」

SIN「あぁ?」

KTA「このあと何するべ?」

SIN「・・・・・・お前は一体何しに来たのよ・・・」

KTA「じゃあ 「ラーメン食べに?」かな」
SIN「・・・いや、まぁいいけど」
旭川と言えば醤油ラーメン
そんな中俺たちはとあるラーメン屋にはいった
一応有名らしい、くわしくは知らないが

店には居ると時間もおかしかったこともあり
俺達しか客が居なかった

セオリー通り俺は醤油と、SINがトンコツを頼んだ
とりあえず2人が出したこたえは

「この店の味噌を食ってみたい」

結局、旭川ラーメンとは何なのか?
そんな疑問すら投げかける味だった
うまい事はうまかったが、味噌が気になる、そんな味

食い終わった後、目的も果たしたので
駅前のデパートををぶらぶらする
で、俺はこのあたりの地図が見たくて本屋に入った

俺が地図を探しているとSINが先に発見したらしい
近づいてよく見てみると
世界遺産地図と書いてある、種類も豊富だ

だが今俺が知りたいのは世界遺産の地図ではなく
旭川市内地図だ、世界遺産に用は無い

本屋を一通り回ると、奥のほうに普通の地図は売っていた
売っていたが、良く見ると旭川周辺の地図は売っていない
何故か、だって旭川で旭川の地図は需要が無いから

そんなこんなで、無駄足を運んだ俺らは
デパートを後にして何時もの通り、なんとなく走り出した

そのまま道もわからず走っていると
動物園と言う看板が目に入ってきた

とりあえず、する事も無いし
何より暇なので行ってみる事になった
着いた頃にはもう時間は5時を回っていて

閉園の時間、駐車場も誰も居ないし、誰も居ねぇ
せっかく面白そうな物を見つけたけど
閉園してるんじゃしょうがねぇ

KTA「どうする?かえるか?」

SIN「もう、どっちでもいいよべつに」

KTA「そうか、まぁとりあえずここはでるか」

SIN「だなぁ」

動物園を出ると、入って来た道と
寂しい林道とにわかれていた

KTA「どっちに行きたい」

SIN「やっぱ林道だべ」

KTA「だよねぇ」

と、SINの意見の通りに林道に入ると
ペーパン王国まであと30kmと言う看板を発見する
pe-pan.jpg(7556 byte)

こんな奴↑
とりあえず、動物園も閉園だったし
今回、何も面白そうな事をしていないので
看板につられペーパン王国へ行ってみることにした

よく考えると、30kmってかなりあるのにな・・・

田舎道を30km進む、あたりはだんだんと寂れてきて
民家もだんだんと減っていった
人の気配もどんどん無くなる
でも、結構短い間隔で「ペーパン王国はこちら」
と言うような看板は常にあり


迷うことも無く意外にあっさりとつくことが出来た
そう、俺たちは迷う事も無く、まるで誘われるように
ペーパン王国へ着いた・・いや着いてしまったのだ






SIN「え、これがペーパン王国なの?



                  つか王国?」




KTA「たぶんな、看板の記してある場所はここだ
       俺にはただのプレハブ置き場にしか見えないが」

一体ここは誰が作った王国なのだろうか?
というより、その前に、何を思って王国と名づけたのか?
ほんとに何も無ぇ、この王国の国王は誰だ
出て来い、国王


その前に、国王よ、もし居るのなら聞いてくれ
こんな入り口は無いんじゃないか?

pe-pan2.jpg(34820 byte)
こんなん↑


いらっしゃいませって言われてもな
王国には国王も国民も居ないし
ってことでこんな王国に用は無いんで
そろそろ帰ります

ペーパン王国に来てよかった事と言えば
近くで こんな写真が取れたぐらいかな

帰り道、同じ道を通って帰るのが嫌だと言う理由で
全然知らない道へ突入

KTA「あ、SIN」

SIN「ん?」

KTA「先に言っとくけど
      ガソリンあんまり無いから」

SIN「お、おう・・・・」


程なくして、看板を発見
KTA「この道を曲がれば旭川に戻るらしいぞ、もちろん?」

SIN「もちろん真っ直ぐだろう」

KTA「OK!」



で、真っ直ぐ行くと



迷った

それでも俺らはどんどん進む
現在地もわからないままどんどん進む
ついにアスファルトが砂利道に変わり
それでも、もっと進むと人の気配があたりから消えた
そしてついに、ただでも少なかった民家もついに無くなった

虫の声しか聞こえない、夕暮れの砂利道
見えるところに人は居ない
道を聞こうにも、もうそこには誰もいないのだ

KTA「はい、SIN君最後の選択です

     1、このまま突き進む

     2、おめおめ引き下がる


さぁ  のるかそるか!」









そった


とりあえず人がいる所まで戻って道をたずねてみることに

その人が言うには、この先は行き続けても
最終的に行き止まりになるとのことらしい

そんな有力情報をゲットして勇気ある撤退をしていくと

家の前で蛇出現してパニックになってる家族がいた



母>逃げ惑う


娘>逃げ惑う


父>手でつかむ



母と娘>さらにパニック

そんな一部始終を暖かく見守ってから
その家族にスタンドの場所を聞いた

いい人たちで、丁寧に道を教えてくれた

「この先に止まれがあるから、そこを左に行って
真っ直ぐ行くと、止まれが3つあるから
その3つ目を右に
で真っ直ぐ行くと止まれが2こあるから
その2番目の止まれを左に行けばでかい通りに出るから
ぶつかったところの止まれを右の方に行けばスタンドがあるよ」

ありがとう蛇を素手で捕まえるおじさん
でも止まれが多すぎて、どこがどこの止まれなのかわからないです


で、なんとか、止まれの罠を脱出して
スタンドに到着
しかもスタンドはあと5分で閉店という時間にだ

危なかった

さて、ガソリンも満タンにしたし
そろそろ札幌に帰るか

ちなみにこの札幌までの帰り道
もう、日も落ちて、寒い上に大雨
何とか婆の家が通り道で、フロを借りて暖まれたが
それが無ければ途中で死んでたかもしれない
そのぐらい、寒かった・・・

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