バット伝説
byFAP
ここで言っている「バット」というのは
もちろん
洞窟に住んでいて
逆さまにぶら下がりながら
超音波で 他の動物の動きを察知するヤツではなく
かと言って
胸に7つの傷を持つ 某世紀末救世主が主人公の
漫画に出てくるヤツでもなく
普通に
野球で使われるヤツだ
ただ
はっきり言って、この話は 俺(FAP)が覚えてなく
その場にいた(っていうか張本人の)友人Sが話してくれた話である
真偽の程は確かではないが
この話をウソをついてまで俺に話したい
っていう内容の話ではないので
多分本当だろう
俺が小学6年生だった頃
俺とSは とても仲のいい友達だった
つーか、一言で「親友」って言えばいいのだが
今 ヤツは変わってしまったので
くやしいから そう言わないでおこう
Sとは色んなことをして遊んだ
街まで自転車で遊びに行ったり
お祭りに行ったり
魚釣りしに川に行ったり
(釣果 常にゼロ)
一緒に火遊びしたり
ストUで「美ブス仮面」という
謎の称号を押し付けあって勝負したり
(使用キャラが互いに春麗だったときにその勝負が成立していた。謎)
それくらいの仲でした
でもある日
どうして そういうシチュエーションになったのかはわからないが
Sの話によると
Sが
俺の頭を
バットで殴ったそうだ
謎
一体 どうすればそんなシチュエーションになるのか
S自身も(人のアタマ殴っといて)よく覚えてないらしいのだが
ヤツの話によると
「ノリ …じゃないかな?」
なってこったい
俺はこの時点ですでに
ノリだけのヤツと友達になっていたのか!
まぁ でも
ノリの良くない友達とは あんまり付き合いたくないけどね
でも
でもさ
ノリで
バットでアタマ殴るようなヤツとは
友達には
なりたくありません(T T)
で
これで終わるようなら
「伝説」には載りません
問題は次
殴られた直後に俺が言った台詞
いいか?
友人にバットでアタマを殴られて
直後に言った台詞
普通のヤツなら
「何しやがる!」
とか
「痛ってー!!」
とか
「てめぇ!!!」
って感じだと思う
だが
それが俺の場合
「 なぁ 明日も遊べるか? 」
ど どうしちまったんだ 俺!
アタマ殴られて オカシクなっちゃったのか 俺!
少しは痛みを感じろ 俺!
殴られた直後に Sに明日の予定を聞くな 俺!
その場にいたSも流石に俺が
アタマがオカシクなったと思ったらしく
そのあと
「ああ…」
としか答えられなかったらしい
そして今に至る
今の俺のノリの良さの原型を作ってくれたのは
間違いなくSであろう
Sには感謝している
だが
Sがこの話を俺にしたときに
屈託のない笑顔で俺に話してくれたことは
今でも忘れません
というか
「屈託のない笑顔」というより
むしろ「大笑いしながら」であったことは言うまでもないが
(ノリでアタマ殴るようなヤツだし)
その時
俺も一緒に大笑いしたので
今となっては いい思い出だ
ただ
大学1年の時
3年ぶりに再会して
遊ぶ約束して
携帯番号教えてもらったのに
約束した日に電話したら
「 え 何で携帯番号知ってるの !? 」
と言った挙句に(怒)
電話の向こうで誰かの声がしてるのに
「わり 今日暇ないから
来週に 俺が電話かけるよ」
と言って
次の週に
まったく電話が掛かってこなかったのは
今でも許しません(怒)
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