夜
byFAP
夜が怖くなった 急に自分が独りぼっちになった気分になる 何かに脅え、震えるような 思いきり叫びたくなるような 恐怖と焦燥感と孤独 本当に独りになるということを 知らず、何も考えていなかった ただそこに、憧れだけがあった マンガの中の主人公のようになりたかった そんなくだらない幻想だった 大したことじゃないのに、妙に面白い いや、これにしようか 途方もなく、遠い彼方の出来事のように 記憶からなくなる瞬間 この楽しい時間がずっと続くと 疑うことをしなくなる瞬間 薄い月明かりがカーテン越しにまぶたに映り 静寂と、ほどよい疲労感に心が安堵する 明日は何をしようか ああ、今日あんなことがあったな はは、アイツとこういうことやったな けれど、いつかは失ってしまうだろう 独りぼっちは怖い 独りぼっちにはなりたくない すべてを拒絶したくなる 逃げたくなる だけど、そんな心を無視して問いつづけてくる 俺はそんな答なんて知りたくない お願いだ、やめてくれ 俺は夜が怖くなった |
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