けいた5

byKTA
中学3年生の始業式、おれは北海道にいた
俺の高校生活を考え、転勤の多い父は単身赴任を決め
母と、妹は夏から札幌で暮らすことになった

俺はと言うと、受験のことも考えて一足先に
春から、いとこのユキコの家へ居候になり
中学へ通うことになっていたのだ

俺が札幌を引っ越したのが小学3年のときだから
約6年ぶりの再開になる友人達もいたのだが
小学生同士で連絡を取り合うわけもなく
お互いに知り合いと言うのがかえって壁になり
結局卒業するまで話すことは無かった

少し、昔みたいに遊んでいるのを想像して
また一緒に仲良くできるのを期待してたのが
かえって、ショックだったっけ
でも、それなら俺から歩み寄ればよかったのに
なんて思えるのは今だからだろうけど


中学は、優秀な学校だった
そう、吐き気がするぐらいの優秀な学校だった
秋田にいた時は偏差値やランクなんてものも無くて
俺は、いきなり枠に組み込まれて、比べられて
授業中も周りの人と話をするような雰囲気じゃなくて
初めて黒板の文字はノートに書くんだと解ったのがこの時
それまで俺は授業中何をしてたんだろう?

今までは授業を聞きながらも周りの人と話しながら
おもしろおかしくしてたけど、そんなことをしても
周りの人は構ってくれなかったしね
カリカリカリカリ、みんな真面目にノートを取ってたよ

ほんとにつまらなかった中学3年生時代
5月にあった修学旅行はほとんどの面子が
初対面と言ってもいい様なクラスメート
秋田の連中の修学旅行は札幌だったけど
学校サボって会いに行こうか悩んでたな

秋田にいた時の学校は、男女の垣根が無く
クラスも3クラスしかなくて
学年全員が友人って感じだったのだけど
札幌に来てから、友人と呼んでもいい人は
クラスの中のそれも数人だけだったし
今でも連絡を取ってる人は一人も居ない

北海道へ来てからは塾にも通った
勉強する習慣が無い俺にとってはよかったらしく
平均以上の成績にはなったけど
それが何だったのか未だにわからない

そして高校受験
公立と私立とを受けて、どっちも受かってしまった俺は
少なからず、両親の期待を受けたため
大学進学を考えて、私立の高校へ行くことにしたのだった


そして、この何気ない選択が
FAPや改蔵と言う親友とのめぐり合わせになるとは
この時は思ってもいなかったよ


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